インプラント
インプラントの特徴と材質
インプラントとは、人工歯根のことです。
歯を支えている顎の骨にインプラントを埋めると、天然の歯の根ようにしっかりと安定します。
そのインプラントの上に被せ物を入れることで、自分の歯のように噛むことができます。
インプラントの材質はチタンという金属です。
チタンは生体親和性が高いため金属アレルギーの報告もほどんどありません。
また骨の細胞が成長するという特色があるので、チタンのインプラントはご自身の骨にしっかりと生着することが期待されます。
インプラント治療の流れ
【1:穴の形成】
インプラントの埋入位置、方向を決め、インプラントを埋入する穴を歯ぐきの中に形成していきます。
【2:インプラントの殖立】
骨の質、幅、深さ、両隣の歯との位置関係などを参考にして適切な大きさ、長さ、形のインプラント体を形成した穴へ埋入します。
【3:縫合して一次手術終了】
適切な位置へインプラント体を埋入した後、縫合して歯ぐきを閉じます。
一次手術ではインプラント体を歯槽骨に埋め込む所までになります。
【4:二次手術】
通常上アゴで3~6ヵ月、下アゴで2~3ヵ月後に行います。
これは、インプラントと歯槽骨がしっかりくっついた後、歯ぐきをきれいにするための処置です。
【5:印象採得】
二次手術後に、かぶせ物を作るために歯の型をとります。
【6:歯を装着して完了】
土台となる内冠を装着し確認後、最終的なかぶせ物を装着いたします。
インプラントのQ&A
患者様よりいただく、インプラントに関するよくある質問にお答えします。
Q:インプラントの手術は痛いですか?腫れますか?
口の中だけの局所麻酔をしてからインプラントをいれますので、ほとんど痛みは感じません。
治療時間は30分から2時間程度です。
麻酔が切れてからは、痛み止めの内服でたいていの場合は痛みは落ち着きます。
手術後、手術した部位に腫れが出る場合がありますが、4~7日間でだいたい治まります。
Q:インプラント治療に年齢制限はありますか?
最低18歳以上(骨の成長がほぼ終了)で、医学的、解剖学的に条件が満たされている限りどなたでも大丈夫です。
インプラント治療には年齢の上限はありません。
Q:歯槽膿漏でも大丈夫ですか?
歯槽膿漏にかかっている方はお口の中の衛生状態が悪い場合が多く、そのままではインプラント治療は行えません。
治療と正しい歯みがきを身につけることで歯槽膿漏を治し、それからインプラント治療を行います。
Q:以前の自分の歯と同じように噛むことはできますか?
インプラントは顎の骨としっかりとくっついて、丈夫な土台となります。
ですから、ほとんどの物はしっかりと噛むことができることが期待されます。
もともとの自分の歯と同じ強さで咬むことができます。
Q:どうしてインプラント治療は高いのですか?
インプラントの治療の費用が高いのには、次のような理由があります。
・高度な外科手技が必要
・材料費が高い
・健康保険がきかない
・人工の歯をつくるのに特殊な技術が必要
などが挙げられます。
特殊な技術に、特別な材料を使う手間のかかった治療であることをご理解ください。
Q:値段に見合った価値があるのでしょうか?
インプラントは確かに高額な治療ではあります。
しかしご本人のメンテナンス次第では、ご自身の歯のように噛むことができる治療です。
噛めることで生活の質が向上することを思うと、考えると必ずしも高額な治療とはいえません。
他の治療法と比較すると、ご自分の歯の状態に最も近い状態へと回復できる治療法です。
Q:治療を受けたいのですが、怖いです。それでも治療を受ける方法はありますか?
お薬を使って患者さんは眠ったような状態で治療を行う静脈鎮静法という方法があります。
その方法ですと、うとうとしながら知らないうちに終わります。
Q:内科で血圧の薬などをもらっていますが、大丈夫ですか?
血圧に限らず他のさまざまな病気の方の治療も多く経験していますので、ご心配無く治療を受けていただくことが出来ます。
どんなお薬をもらっているかお知らせ下さい。
Q:治療期間はどれくらいになりますか?
骨の状態にもより個人差はありますが、手術を受けた後、顎の骨とインプラントが緊密に結合するのに2ヶ月から半年くらいかかります。
治療開始から完了するまで3ヶ月から半年を目安にしてください。
インプラント治療の通院は7~10回程度です。
骨の状態に問題のある方はもう少しかかりますので、主治医とご相談下さい。
Q:前歯のインプラントですが、治療期間中は歯はないのですか?
仮の歯や入れ歯を入れますのでご安心下さい。
Q:他のクリニックではインプラントが出来ないと言われました。
当院では口腔外科の専門医が治療を担当しますので他の歯科医院ではできないと言われた方もインプラントが可能となる事も多いです。
一度、診察を受けてみて下さい。
インプラント治療後のお手入れ
インプラントの治療は受けたら終わりではありません。
ご自分の歯と同じように、長持ちさせるためには適切なお手入れが必要です。
お手入れの方法は2つあります。
1:ご自身による毎日の丁寧な歯磨き
2:クリニックで行う定期検診
この2つのどちらも欠かせません。
1:毎日の念入りな歯みがき
治療後はご自身の歯ももちろんですが、インプラントの部分もしっかり歯磨きをしてください。
日々丁寧なブラッシングを続ける事が、ご自身の歯とインプラントを長持ちさせる秘訣です。
2:クリニックで行う定期検診
治療を受けた方には、定期的にクリニックにて以下のような歯のメインテナンスをお勧めしています。
プロフェッショナルケア
ご自身のプラークコントロールが行き届かない部分はどなたにでもあります。
インプラントの部分はもちろん、ご自身の歯のためにもプロフェッショナルケアは有効です。
インプラント治療を受けられた方だけでなく、そうでない方にも歯のプロフェッショナルケアはお勧めしています。
噛み合せのバランスチェックと調整
ご自身の歯とインプラントの歯の噛み合わせのバランスを定期的に整えます。
そうすることによって、インプラントの歯だけでなくご自身の歯も長持ちします。